腐男子出陣!?

4/17
前へ
/24ページ
次へ
おぉ……自動ドアだ。 金持ち校って感じだ。 感動しながらも会長さんに続いて自動ドアを抜ける。 ――はずだった。 「いったい!!」 何故か僕が通る寸前で自動ドアが閉まって、鼻をぶつけてしまった。 地味な痛さだ。 「うぅ…………」 「大丈夫か?」 会長さんに声をかけられてそちらを見る。 すると思いの外会長さんは優しい顔をしていた。 「鼻血は出ていないようだな……一応、保健室に行っておくか?」 「大丈夫ですよ、慣れてますから」 心配してくれた会長さんにペコリとお辞儀する。 「じゃあ、行きましょうか」 「そうだな」 「この手は?」 会長さんは僕の手を握っていて、離そうとしない。 「ガツンガツンぶつかってもらうのも面倒だからな、保険だ」 「なるほど……よく転けるので助かります」 自慢じゃないけど僕はかなりドジな方だ。 「……赤面したりしないんだな」 「ほえ?」 「おもしろい」 なにが?と聞こうとすると会長さんは僕の手を引いて歩き出した。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

360人が本棚に入れています
本棚に追加