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それから永遠と思えるくらいの時間、理事長?さんの電波話に付き合わされた。
あまりの電波具合に頭がぐらぐらしてきた時、理事長室の扉が開いた。
「入りますよ」
「おぉ、秀ちゃん遅かったねー」
入って来たのは二十代後半になったばかり位の男の人だった、ここの教師か講師だろう。
うーん、爽やかな感じのイケメンだな、スーツの着崩し方も素敵。完璧な攻め要員……いや、受けでも萌えられる!?
「これでも急いだ方なんですけどね」
「だろうねー、でも僕の話し聞かされて益良男くんは精神的に大ダメージだよ?」
大ダメージって分かってたなら止めてくれれば良かったのに……。
まぁ、爽やかイケメン教師見れたから良いけどねっ。
わふわふ。
「その割には瞳が輝いてるように見えるけど」
動揺して肩を震わせそうになった。
この人、鋭い……。
「輝ける高校生だから大ダメージでも目は死なないんだよ。……知んないけど」
「いや、俺も知らないよ」
「まぁ、んな事はどうでもいいよ。さぁ、秀ちゃん。益良男くんを教室に案内してくれたまえ」
「分かってるよと。よし、じゃあ益良男」
「はっ……はい」
急に声をかけられて慌てて返事をする。
「これから、教室に行くからついて来いよ」
ニッ笑いながら言う姿に爽やか!と叫んで――勿論心のなかでだよ?―――理事長室を出ていく爽やかイケメンさんについて行く。
「じゃあ、色々頑張ってね? 益良男くん」
ドアが閉じる寸前そう言った理事長さんに自分と同じ香りを感じたのは気のせいではないと思う
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