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教室に案内してもらうついでに通った道を覚えようと思ったのだけど。あっちに行ったりこっちに行ったりでついて行くのが精一杯だった。
どれだけ大きいんだろう。
この校舎は……。
うーんと唸っていると教室の前まで来たらしく爽やかイケメンさんが足を止めた。
「俺が先に入るから、名前を呼んだら来てくれ」
「分かりました」
そう言ってドアを開けようとしたが何故かもう一度こちらを振り返った。
「そう言えば、名前を教えてなかったよな。神崎(かんざき)秀一(しゅういち)だ。担任の名前ぐらい覚えとけよ」
そう言うと神崎先生は今度こそ教室の中に入っていった。
「全員席に着いてるか? これから出席を取るぞ」
「神崎先生今日も素敵!!」
「神崎先生抱いて!!」
「神崎先生ハァハァ」
……反応がテンプレ過ぎるよ。
若干気圧されてしまった。
「お前らが元気なのは分かったから静かにしろ、出席が取れないだろ?」
すぐに静かになった教室に神崎先生の出席をとる声が聞こえる。
すごくまとまってる……溢れ出るカリスマってやつですねきっと。
「そう言えば、自己紹介しなきゃいけないよね」
何言おっかな……まぁ、簡単でいいよね。
頭の中で一回シミュレーションをしてみる。
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