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「俺の能力は……」
テリーは説明するより見せる方が楽だと思い、両手を前にだし掌を上に向けた。
「……来い」
ポフンと音を立てて現れたのは、掌に乗るくらいの子猫と子犬、子猫は丸まって睡眠中で子犬はテリーを見つけると尻尾を勢いよく振り出した。
「見ての通りの魔精師です。
子猫が雷の魔精のニャンコ、子犬が風の魔精ワンコです」
「君は凄いな、魔精師で二体も……しか片方の雷はレアな属性だしな。
しかし、ネーミングセンスは無いようだ」
マリアも同じく凄いと頷く、最後の言葉に一番大きく頷いていたが……
「あの、触ってもよろしいですか?」
二匹の愛くるしい様子にマリアが返事を聞く前に手を出してきたが、ニャンコに触れそうな時にバチッという音に驚き手を引っ込めてしまう。
テリーは若干困った顔をしてしまう。
「ニャンコは気分が良い時以外は、俺にしか触らせませんよ。
ワンコなら、ほらっ行っておいで」
『クゥゥン』
ワンコはテリーに甘えたそうに一回泣くと、トボトボとマリアに近づいて行く。
マリアは前足の間に手を入れ大事そうに抱き上げ撫でて上げると、ワンコは嬉しそうに尻尾を振り出した。
その様子を見て、ニャンコを膝の上に乗せた。
「俺は、余り戦いを好みませんので、この二匹に任せっきりです。
俺は以上です」
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