79人が本棚に入れています
本棚に追加
テリーの能力もわかり授業の内容も決まった。
専攻クラスの授業は午後からの二時間、本来は学年毎に行われるが特殊科は二人だけなので合同になった。
話も終わりガガ先生は生徒会室を出ていき、テリーも帰り支度をしている時に人が近付いてくる気配を感じた。
その気配は真っ直ぐ生徒会に向かって来てドアを開けた。
「あっお兄様」
現れたのはマリアの兄アーサー=イシュバイン、この国の第一王子にして生徒会長、頭脳・実力は学園No.1で誰にも優しく時には厳しい、顔も整っていてモテるが、すでに婚約者がいてその仲もとても良好である。
「……マリア、校門で待っていてくれ」
「あっはい、わかりました」
マリアに話しているはずなのにその目は、テリーに釘付けでいつものアーサーでは有り得ない事に戸惑いながら、マリアは生徒会から出て行く。
30分くらいで話は終わりテリーが先に校門に現れた。
「マリアさんって姫だったんだ。
気付かないで失礼しました」
「いえ、先程の様に接して下さい。
私はたたの女生徒ですから」
「そうですね、さようならマリアさん」
「ごきげんよう」
少し話すとテリーは帰って行く、それと入れ違いにアーサーが現れた。
「マリア、俺はこれほど学園に感謝したことは無いぞ」
マリアは訳がわからず首を傾げる。
マリアにわかったのはアーサーの強い瞳の輝きだった。
最初のコメントを投稿しよう!