平和な学園

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テリーの能力もわかり授業の内容も決まった。 専攻クラスの授業は午後からの二時間、本来は学年毎に行われるが特殊科は二人だけなので合同になった。 話も終わりガガ先生は生徒会室を出ていき、テリーも帰り支度をしている時に人が近付いてくる気配を感じた。 その気配は真っ直ぐ生徒会に向かって来てドアを開けた。 「あっお兄様」 現れたのはマリアの兄アーサー=イシュバイン、この国の第一王子にして生徒会長、頭脳・実力は学園No.1で誰にも優しく時には厳しい、顔も整っていてモテるが、すでに婚約者がいてその仲もとても良好である。 「……マリア、校門で待っていてくれ」 「あっはい、わかりました」 マリアに話しているはずなのにその目は、テリーに釘付けでいつものアーサーでは有り得ない事に戸惑いながら、マリアは生徒会から出て行く。 30分くらいで話は終わりテリーが先に校門に現れた。 「マリアさんって姫だったんだ。 気付かないで失礼しました」 「いえ、先程の様に接して下さい。 私はたたの女生徒ですから」 「そうですね、さようならマリアさん」 「ごきげんよう」 少し話すとテリーは帰って行く、それと入れ違いにアーサーが現れた。 「マリア、俺はこれほど学園に感謝したことは無いぞ」 マリアは訳がわからず首を傾げる。 マリアにわかったのはアーサーの強い瞳の輝きだった。
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