79人が本棚に入れています
本棚に追加
テリーはそれからは机から起き上がる事なく、早く時間が過ぎる事を考えた。
半分以上終わっていた事もあり、しばらくして自己紹介が終わりガガ先生が専攻クラスで集まる場所を伝え解散となった。
専攻クラスでの話で今日の授業は終となるのだ。
「さっ移動しようぜ、テリーはどの科だ?
俺は武器科だ」
「……特殊」
いまだに先程の事を引きずり素っ気なくかえしたが、レイトンは以外な答えに驚いていた。
特殊科に行く人は学園単位でも一人か二人、それぐらい珍しいのだ。
「じゃまた、明日」
レイトンの雰囲気の変化にすぐ気付き、質問されるだろうと思い足早に教室から出ていった。
特殊科の場所は何故か生徒会室、それは生徒会室には立派なソファーがあり、特殊科担当の先生が生徒会顧問だからの特権である。
生徒会室の前に着くと、室内に人の気配を感じ少し緊張を持ちながらノックをして入室した。
居たのは一人の少女、紅茶を飲みながら優雅に座っていた。
「あら、貴方も特殊科ですか?
私はマリア=イシュバインですわ。
同じ特殊科として学ぶ訳ですから仲良くしましょう」
「あっはい、テリー=クロスムーンです。
よろしくお願いします」
テリーは少しだけ反応が遅れてしまう、この少女マリアの雰囲気は今まで会ってきた誰よりも穏やかで温かかった。
マリアの雰囲気に酔ってしまったのだった。
最初のコメントを投稿しよう!