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「僕は美鈴ちゃんと同じゆり組だった、村野誠だよ!」
目を大きくして驚く美鈴をよそに村野は話し続ける。
「美鈴ちゃんが教室に入ってきた時からすぐわかったよ?僕は。」
「ごめん…。全然わからなかった。まさかこんなにかっこかわいくなってるとは…!」
「そりゃ、僕だって成長したもん。あれから身長だって伸びたし。」
ムスッとしながら、誠くんが椅子から立つ。
「あっ、本当だ!」
確かにそこには大きくなった誠くんがいた。
身長はざっと、175くらいだろうか。
「へぇー。人間って変わるもんだね。昔の誠くんって言ったら、泣き虫っていうイメージしかなかっ……!」
最後まで言葉を発しようとしたら、誠くんに手で口を覆われた。
「しーっ。それは、僕と美鈴ちゃんだけの秘密だよ?」
うんうんと頷くと手を離してくれた。
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