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でも、どうしても思い出は残るし、あの後、彼女の母親に会って渡されたクッキーの箱とか、彼女が僕に渡そうとしてたと思われる、最後の手紙だとか、どうしても捨てられないんだな。
クリスマスだってのに、ひよこのシールが張ってあるピンクの封筒でさ。
「大好きな山下君へ。
クリスマスおめでとう。
突然ですが、今、私はとても悲しくて辛いことがあって、それを山下君に言えないでいます。だけど、いつか、きっと大丈夫になりますので、今は聞かないで下さい。
何が起きても、何を言われても、私はずっと山下君の事が大好きです。
山下君も、例え私から何を言われようと、私の事をずっと好きでいてください。
とりあえず受験ガンバロ!
一緒の高校に行けると良いね!」
……ハッキリ行って無理だね。
捨てられるかよ。
捨てられるものか。
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