笑顔

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俺「あんた誰?ってか何処?」周りを見渡す。 声の主は、もう正月ボケしたのか?と言いたくなる様ななんとも気が抜けた女性の声。 いくら見渡しても参拝客と「速く参拝済ませろよ」な目をした人間しか居ない。 また頭に声が響く。 ?「見えませんよー?だって私神様ですからー」 俺「俺の頭の中に声があああっ!?」 神様「驚くのはそっちなんですねー」 神様からの突っ込みを無視して頭を押さえ叫ぶ俺。 どよめく参拝客達。 嘘だろ?正月早々あっちの世界の住人と交信しちまうなんてっ!?遂に俺にも邪気眼としての素質がっ。 神様「ある訳ないじゃないですかー」心の声にも突っ込みを入れられた。 俺「はっ!?って言うか、願いを叶えてくれるって言ったよな!?」 神様「貴方が百万人めの参拝客ですー」 無意味に頭の中に豪華なファンファーレが鳴り響く。神様ってすげぇ。 俺「って、そんな事はどうでもいいから!!」 神様「私の話はスルーですか」うるせぇ。 俺「さっさと願いを叶えてくれっ!!」 神様「まぁいいでしょ、、、さっきのお願い全て叶えますよー?」ため息が大音量で頭に響く。本当に無駄に凄い力だな。 俺「あぁ!!神様最高っ!!神様マジハンパナイっ!!」心にも無いお世辞を口走りながら、俺は期待に胸を膨らませる。 これから俺は花園作るんだっ。俺という種を撒き散らすんだっ。これで胸膨らませなかった色んな意味で男じゃねぇぜ!!。 ん?。 周りから熱視線を感じる。見渡すと混雑しているというのに俺の周りだけ空間が開いていた。 ボソボソとひそひそ話も聞こえる。 冬花「達馬、、、」 幼馴染みが涙ぐみながら話しかけてくる。 俺「へへっ、、冬花、、俺は人間をやめるぞ」俺は新世界の神になる。 冬花「もうやめてるよっ」泣き崩れた。よし、最初に俺の種を撒く花園は貴様だ。 神様「じゃあ短編小説なのでサクサク行きますよー」メタ発言やめい。 俺「よっしゃこーいっ!!」 神様「おんばしらおんばしら、あ、なる、におんばしら」なにそれ怖い。 神様「アッーーーーー!!」 白く世界が染まり始める。 神様「まぁぶっちゃけ、願い事を叶える言葉なんて要らなかったんですけどねー」 どこまでもメタ発言をする神様の声を最後に、意識が途切れる。 俺「っ!?」 眼を覚ます。 急ぎ起き上がり周りを確認。 俺「神様ありがとうっ!!」 周りには見事に女の子しか居なかった。image=392972331.jpg
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