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そして小さな蝶は詠いました。
蝶は詠うよ愛のうた
遠いどこかのあなたの下へ
いつか届けばそれでいい
蝶は詠うよ哀のうた
遠いむかしのわたしの心
いつか晴れればそれでいい
どこかで詠うあのうたが
どこかで今も孤独なら
どこかで気付いてくれるといい
わたしたちは今詠ってる
あなたのために詠ってる
蝶は詠うよ“I”のうた
遠いどこかの詠わぬものに
いつか会えたらそれでいい
小さな蝶はにっこり笑うと、そよ風に乗ってひらひらと飛んで行きました。
仲間の蝶は思います。
きっと彼女は、遠いどこかへと旅立ったのだと。
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