【26】帰納の敵は凶の友

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「…まあとりあえず、お前らも後で集まってもらうと思うから遠出はしないようにしてくれ」 土方は空気を変えるように真剣に言った。 「御意」 「………甘味屋行こうかと思ってたのに…」 「総司くん?何か文句でもあんのかな~?」 プクッと膨れた沖田の頬っぺたを土方はまた思いっ切りつねった。 「いいぃいいい~ッッッ!!!!!!冗談でしゅよ冗談!離ひてくらはいっ!」 土方は沖田の頬っぺたを引っ張りながら離す。 「いったぁぁああぁあーッッッ!もー、非暴力非服従ですよ!甘味屋行ってきます!!!」 沖田は拗ねながら部屋へと戻って行った。 「んなこと言いながら部屋に閉じこもっとくくせによぉ…全く……」 呆れたように土方は笑った。 「…今日の副長様、なんか変?」 華は斎藤に耳打ちする。 「……まあ…色々あって疲れていらっしゃるんだ。察してやれ…」 斎藤の返事に無言で頷く。 するとほぼ同時に土方が彼女に声をかけた。 「…お前、最近体調悪いのか?顔色良くねぇぞ?」 「え?…あ、はい。なんか吐き気と目眩がするような…。多分風邪のひきかけなんだと思います!」 「あんまムリすんじゃねぇぞ?」 土方は華の頬を優しく撫でるとそのまま歩いて行ってしまった。 「………副長、しばらく見ない間にかなり性格がお変わりになられたようだな……」 「斎藤さんも思いますか?最近副長様が妙に優しいんですよね…。私、何か悪いことしたっけ?」 「………………………」
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