585人が本棚に入れています
本棚に追加
「………っていう夢を見た…」
昼間に仕事をしながらうたた寝をしていた土方は報告に来た山崎と華にぽつりと話した。
「ざまあみろですね。副長、貴方何歳ですか。もう30代のオッサンでしょ?怖い夢見て泣くなんて情けないですよ」
「はあ?別に俺、泣いてねぇし!!!そもそもオッサンじゃねぇから!それを言ったらお前もオッサンだろ?」
「はい。オッサンですよ?だから怖い夢見ても別に泣きませんし」
「だから泣いてないって!」
山崎は必死に否定する土方を疑うような目で見るがその隣の華は興味なさ気に溜息を漏らす。
「おま…っ!溜息ついてるけど伊東が夢に出てくるほど恐ろしいこと無いんだからな?」
「はいはい、そうですね」
もう良いですか?と華は言う。
「………もう知らねぇ…。……お前らに話した俺がバカだったんだな」
「副長…、ええ年したオッサンがなに拗ねてんすか?気持ち悪っ!」
「山崎、お前さっきからオッサン連呼し過ぎだろ?言っとくけど俺は見た目は全然オッサンじゃないからな!!!」
「はいはい。じゃあ俺は島田さんと見張り交代の時間なんでそろそろ行きますねぇ~」
山崎のそう言う声が聞こえたと思うとその場にはもういなかった。
「…さすが山崎さん、逃げるのが上手い……」
「………それどういう意味だ?」
「…………………」
土方は納得いかない表情で彼女を見た。
最初のコメントを投稿しよう!