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一方土方も仕事の報告に来ていた山崎に昨日のことを話していた。
「あんな言い方しやがってふざけんなっつー話だよな!お前もそう思わねぇか?」
「……まあ確かに、お華はちょっと調子に乗りすぎるところはありますからね」
「そうそう!あいつ、人がちょっと下手に出たら付け上がってくるんだよな!!!」
「…副長も似たようなもんですけどね……」
溜息混じりに言う山崎に土方は意味がわからんと言わんばかりに首を傾げる。
似た者同士ってやつやな と山崎は深い溜息をついた。
「…あ、そうだ!あいつと話したくないからお前あいつに伝言してくれねぇか?」
山崎は最悪に嫌な顔をする。
「知らんやん!自分で言うて下さいよ!!!夫婦喧嘩に俺を巻き込まんとって下さい!」
「……いや、夫婦…じゃねぇし………」
顔をちょっと赤らめてそっぽを向く土方。
「照れんなやぁあぁああぁぁぁあーッ!」
山崎の声は屯所中に響いた。
「…うるせぇな……。とにかく俺は、春江とは話したくねぇんだよ!」
「……………あーあ…」
土方の言葉のあと、山崎はやっちまったなと言う表情で彼を見たかと思うとすぐに外の方に顔を向けた。
すると外から華を呼び止める斎藤の声が聞こえた。
つまり、華がキレて帰ってしまった。
と言うのも斎藤は華に土方と話し合うように説得し、彼女は渋々頷き土方の元へ行ったものの中から聞こえた土方の言葉に華は完全にキレてしまった。
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