第2話 Birthday-誕生日-

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さて、掃除掃除! 落ち葉がたくさんある。 もう雪が降ってもいい季節。 ガサガサ…… 誰かがこっちに歩いてくる。 「ねぇ。」 ……聞いたことのある声がした。 体が少し震えた。 「あ……。」 そこには13年前私を捨てた お母さんがいました。 「お祖母さん死んだんでしょ?遺産よこしなさい。」 この人は………遺産目当てで来た。 13年前のことを謝りに来てくれたのかと 少しでも期待した私が馬鹿でした。 「そんなのありません……帰ってください。」 「何あんた独り占めしようっていうの!?」 「違います。お祖母さんはあなたに何も言ってませんでしたから。」 私は出来るだけ冷静に落ち着いて 言いました。 「何あなた、13年前のことまだ根に持ってるの?」
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