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-ノア目線-
今日はウィンの誕生日だからな。
俺様がディナーを作ってやろうと
キッチンに行った。
しばらくすると外で声が聞こえた。
見るとウィンと知らない女が
話していた。
女は叫んでいた。
「……産むんじゃなかったわ。…………」
この部分だけは聞こえた。
この女はウィンの存在を否定しようとする……。
腹立たしい……。
俺はそう思った。
なんでそんなことを言う?
「俺」という人形が作られたときから
ずっとウィンと一緒だった。
まだ生きる人形ではないときも
ウィンは俺に話しかけてくれた。
俺の存在を証明してくれる唯一の存在。
そんな彼女の存在を否定するな……!!
俺が生きる人形になることを望んだ
……いや俺が望んだ。
彼女と話したい……
彼女の涙を拭いたい……
「………………おい!」
俺はなんとか怒りを抑えながらいった。
「誰あなた?」
ウィンのほうを見た。
……震えていた。
怒りが俺を支配した。
「誰でもいいだろ。今すぐ出ていけ!」
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