いちだいけっしん

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. 俺が目が悪いって気が付いたから、転んだり、ぶつかったりしないように気をつけてくれていたんだ… 澪を見ると、ブスッとしている。 だが、その手はしっかり俺の手を握りしめている。 …澪って、本当に パチッと目が合った。 黒曜石の瞳はキラキラと輝いていて、本当に綺麗だ。 「……とりあえず、この眼鏡かけてみな」 「澪がかけさせてよ」 「……甘えん坊め」 悪態吐きながらも、ソッと慎重にかけてくれる。 そして、視界が晴れて… 「…どうだ?」 「……澪」 「…なに?」 「可愛い」 「……バカ」 呆れたようにそう言いながらも、どこか嬉しそうな表情。 顔の筋肉は余り使わない澪の表情は、多分、俺だから分かるのだ。 ヒョコッと現われた初老の男性は、思ったよりもっと良い男的な顔をしていた。 なんつうか、昔スゲー格好良かったんだろうって感じ。 「君は今までどうやって生活をしてきたんだね?」 「へ?」 「かなり不便だったんじゃないかな?学校の授業とか・・・」 「はぁ・・・」 適当に相槌を打っていると、スパンと頭を叩かれた。 「はぁ・・・じゃねぇよ。まったく・・・ じゃあ、爺さん、フレームは一応これで眼鏡作っといて」 .
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