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街のはずれ。
そこには誰も近づかない立ち入り禁止区域がある。
その奥には街がまだ続いているけど、綺麗なこの街とはまるで違う次元のように荒れ果てていた。
そんな街外れを歩く少女が1人。
――アリス――
少女は自分の名前を呼ばれたような気がして振り返った。
しかしそこには誰もいなく、立ち入り禁止の看板があるだけだった。
気のせいね。
少女は空耳だと思い、またそこに背を向けて歩き出した。
―――アリス……待ってたよ、アリス―――
はっきりと聞こえた声にアリスは再び振り返った。
それでも当たり前のように、そこに人はいない。
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