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アリスは恐怖を感じて早足にその場を離れた。
次の瞬間腕をぐいと引かれアリスは再び振りかえる。
立ち入り禁止区域から少し離れていたはずのアリス。
しかし、振り返ったアリスは言葉を失った。
近づくこともなかった立ち入り禁止区域。
アリスはその区域の中にいた。
立ち入り禁止と書かれた看板の後ろ姿が見える。
そしてアリスの腕を掴んでいる細く白い手。
アリスは恐る恐る、その手の主を見上げた。
「アリス、やっと気づいてくれたんだねっ!」
その先にはにこっと満面の笑みを浮かべる少年。
白髪の髪の上からは真っ白い兎の耳のようなものが生えている。
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