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無法地帯
白ウサギと名乗った少年に手を引かれて、アリスは歩き続けた。
アリスたちが歩いているのはどこにでもありそうな街の中だった。
ここが立ち入り禁止区域の中?
アリスの普段生活している光景となんらかわりはない。
なぜ立ち入り禁止なのか疑問に思うほど、街自体は普通だった。
しかし、街の中を少し歩いた後、アリスは不意に視線を感じた。
ただの視線ではない。
突き刺さるような、そんな視線。
「ちっ!」
そんな視線に気づいてか、少年があからさまな舌打ちをする。
回りの人間たちの目に、アリスはただならぬ恐怖を感じた。
その人間たちの目は明らかに狂っていた。
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