少年

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清水はるかSIDE …もうすぐ手術が始まる。 病室には私ひとりだ。 お母さんは飲み物を買いに行った。 お父さんは仕事…。 わかっていても緊張してしまう。 もし失敗したら…。 それを考えずにはいられない。 …どうして? どうしてなの? 誰か…誰か教えてよ!! コンコン ノックの音。 「失礼します。」 「え!? だ、誰??」 すると、またさっきの少年が入ってきた。 やはり不思議な雰囲気の子だな…。 「あ、お父さんの知り合いの…? どうしたの?」 「…清水はるかさんへの、お届けものがあります。」 「誰から?」 「もちろん、あなたのお父さんから…。 これを…。」 少年から渡されたのは、きれいな花束。 膝の上に置き、見る。 「君、ありがとう。名前は? …あれ?」 顔を上げると、もうそこに少年の姿は無かった。 「もう出て行ったのかな…。 結構イケメンだったんだけど…。 まぁいいや。」 花束のおかげで、不思議と恐さは無くなったよ。 ありがとう、お父さん。
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