6人が本棚に入れています
本棚に追加
ナツは先輩のシニカミ。
そして僕の教育係。
シニカミは前の人生の死に際の姿から、成長しない。
だから年齢にして…
『15歳くらい?』
『300くらい。』
初対面からさらっとすごいこと言ってきた。
年齢を聞いたのは僕なんだけど…。
『私、ナツ。
この仕事でわからないことがあったら、なんでもどうぞ…って長官が。』
棒読み。
『どうぞよろしく。』
「それで、明日の仕事の内容は?」
「今回は二人。
私とリュウ。」
部屋を出て、エレベーターの中。
もうすぐ館長室の前。
地下44階。
「死者は?」
「一人、16歳の高校生ね。」
「男?女?」
「さぁ?両方とも?」
「そうですか…。」
チーン
…今時、エレベーターでこの音はないわ。
「嘘よ」
「てめぇ…」
見た目が同じくらいだから、敬語を使いたくはない。
だから会った日からタメ口だ。
「ついたよ。」
実は館長室はまだ2回目。
シニカミになった日、手続きで一回入っただけ。
「失礼します。」
最初のコメントを投稿しよう!