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清水啓治SIDE
いつからそうしていたのかはわからない。
気づいたら私は、座りながらうたた寝をしていた。
周りを見回してみる。
そうだ。ここは、人気なしゃれた造りのカフェテラス。
わりとデカイんだったな。テレビで話してた。
向かいには、大きな本屋が見える。
このあたりの店は、大きいものが多い。
本屋に限らず、デパートやCDショップ、アミューズメント施設も充実している。
私は、何となく本屋から視線を移してみる。
あの建物はなんだったか。
それは、本屋よりかなり右にあった。
白い。
そうか病院か。あそこは都内でも有名だったな。
病院を眺めてみる。
なんとなく、そちらから来る気がしたのだ。
「すみません。お待たせしました。」
「おわ!」
不意をつかれた。後ろからだった。
そこには、見た目十代とおぼしき少年が立っていた。娘と同じ高校生に見える。
全体的に黒っぽい服を着ていた。
「あの本屋、品揃えいいですね。やっぱ面白いです、『こち亀』。読んでます?」
と照れた笑顔を見せる。
笑う顔は幼く見える。無邪気に笑う子だな。
「いや、漫画は読まないんだよ。」
「そうですか。残念です。」
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