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「訳…とは?」
ナツが聞く。
「だぁから、面倒な仕事ってこと。
駄々こねてきて、こっちの話なんか聞かないやつなんだよ。」
…あれ?
「でも、その人ってまだこれから死ぬ訳ですよね?
それがなんでわかるんですか?」
「はぁ………。」
ナツがわざとらしさ全開のため息を吐く。
「リュウ、私あんたに会ったその日に話したよね…。」
そうだっけ?
あの日はイロイロあったから…。
「あー仕方ない。
教えてあげる。
人が死ぬ前って、色がつくの。
赤とか青とかね?
それで区別するの。」
はぁ、そうなのか。
相変わらずナツの説明はわかりやすくて、手っ取り早い。
さすが僕の教育係ってとこ。
「へぇ。
赤いオーラみたいなのがついてる人、僕見たことあるよ。
細い布が1、2枚、巻き付いてるみたいだった。」
「ふん。
そいつはもう手遅れだな。
どこで見た?」
館長が口をはさむ。
手遅れ?
「昨日の病院です。
すれ違いました。」
「そいつはガンかなんかだろ。
赤い色は重い病だ。」
「ってわけ。
色によって死ぬ状況がわかるの。
全てのオーラの色をまとめて、ラインっていうの。」
ライン…か。
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