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やっぱり、夜は外の空気が気持ちいい。
心が落ち着く。
このへんはビルが建ち並んでいて、とても大きな病院がある。
でも今は開いてないだろう。
真夜中だし…。
「どこへ行くんですか?
女の子が一人で夜出歩くのは危ないですよ。」
「だって、昼は忙しくて…。」
仕方ないでしょ。
「そうですか。」
「君はどうしてついてくるの?」
「リュウです。」
「そう。
リュウはどうしてついてくるの?
私と前に会ったことあった?」
ちょっと困った顔をするリュウ。
「ないですよ。
昨日が初めてです。」
「じゃあ…どうして?」
「いえ、えーと…まぁ…。
これからどこへ行くんですか?」
はぐらかしてきた。
何か用事があるんじゃないのかな?
悪いことを考えてるようには見えないけど…。
「このへんだったと思うんだけど…。」
あ、あれかな?
「ああ、たぶんあれあれ。」
私は夜でも明るい建物に指をさす。
あそこだ。
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