あの味をもう一度

14/45
前へ
/68ページ
次へ
前置きはこれくらいにしておこう。 第一夜 下 ナツSIDE 午後2時 うわぁ… なんだこれ…。 どんだけ人いんのこれ…。 「わぁぁぁ! いい。いいよこれ!」 「リュウ…。 テンションおかしいよ…。」 「だってだってだって! 早く食べようよ!」 確かにお腹は空いてるし、私も食べたいよ。 でもこれは、 「あと1時間はかかるでしょ。」 見上げると看板には、 「らぁめん」の文字が。 行列のラーメン屋だ。 でも、食べにきたわけじゃない。 「仕事できたんだよ。 いつもの仕事への情熱はどこ行ったの?」 「うう…ごめん。」 リュウが謝る。 さすが素直さが取り柄のシニカミ。 「じゃあ、出直そ。 これじゃ入れないから。」
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加