あの味をもう一度

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第二夜 下 「そう。 ナツはお願いをきいてあげたんだね。」 リュウが納得する。 昨日はまた会う約束をして帰ってきちゃったから、一応リュウへ報告。 「さすがナツだね。 えらいえらい。」 「…はいはい。」 ガラガラ リュウが引き戸を引いた。 営業時間は過ぎてるから、カウンター席で寝てる愛さんしかいなかった。 「愛さん、そんなに仕事大変なんだ。」 「当たり前でしょリュウ。 女の子なんだからね?」 まったくわかってないなこいつ…。 さて…。 「今日ね。 私と恵さん、愛さんを尾行するから。 リュウはとりあえず愛さんについていって。」 わかったのか、わからないのか…。 リュウの微妙な表情。 「わかった?」 「…なんとか。」 「よし! じゃあ任せた。」
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