少年

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「お待たせしました、って二回目ですね。」 少年が戻ってきて向かいの席に座る。 「君に質問があるんだが…、いいかな?」 「いいですよ。なんですか?」 この少年には聞きたいことが山ほどある。 まず… 「まず、君の名前を聞いてもいいかい?」 「教えられません。」 「…どうして?」 「それが規則ですから。」 規則?何を言っている。 「何の規則だい?」 「それは…。」 少年は黙り込んでしまう。 「ふざけているなら言っていいよ。怒らないからさぁ。」 少し投げやりに言っていみる。 「ふざけてなんかいません。わかってください。」 少年はそんな私の態度にも、きぜんとした態度をとる。 「だが…」 「大丈夫です清水さん。じきに教えてあげられますよ。」 どうして少年は私の名前が分かる? 不公平じゃないか。
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