出会い

8/14
前へ
/52ページ
次へ
――――綺麗だと思った。 腰まで届く長い髪、 憂いをおびた瞳、 固く結ばれた唇、 何もかもすべてに魅了された。 俺は彼女から目が離せなくなっていた。 ―――このままずっと、見ていたいと思った… どうしてそう思うのか、 そして、この気持ちは一体何なのかはよくわからなかったが―――… 李旺はもっとよく彼女を見ようと身を乗り出すと、下に落ちていた木の枝を踏んでしまった。 木の枝の折れる乾いた音が、夜の闇に広く響き渡った。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加