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「……分かったわ。」
「信じてくれるのか?」
「ええ、信じる。あなたはとても綺麗な瞳をしているもの。嘘をつくような人には見えない。」
少女の言葉に少年は胸をなで下ろした。
「…信じてくれてありがとう。俺は『李旺』って言うんだ。君の名前は?」
少女が答えようとした瞬間、獣のほうこうが聞こえた。
少女がハッと何かに気付く。
「ごめんなさい。もう帰らなきゃ。」
「えっ?」
突然の言葉に戸惑う李旺。
だが少女はお構いなしに、獣がいるであろう方向に向かって叫んだ。
「璃胡(りう)!!」
おそらく獣の名だろう。
その証拠に茂みの中から獣が現れた。
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