命懸けの伝言

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「俺の想像だろ? もし触ってたらこんな感じがしただろうなあっていう」 じゃあ、この壁自体が俺の想像かも。 あの時暗くてよく見えなかったし、実はこの辺に窓があって、密室でも何でもなかったのかも……。 「いや、それはないだろ。だとしたら三つ編みが気づいてる」 気づいててわざと俺を追い詰める為にあんなことを言ってたりして。 「それを言い出したらキリがないだろ」 それもそうか。 「ところであいつの名前さ……。…………なんだっけ?」 中原賢吾? 「そう。あいつ絶対オカマだよな」 知らねえよ。 ってか、そんな無駄話してる場合じゃねえだろ。 「無限の時間っつったのはお前だろ」 急ぐに越したことないっつったのはお前だ。 そもそも俺はお前なんだから、こんな言い争いは意味ない。 「わかったよ。じゃあ早く調べろよ」 なんで投げやりなんだよ……。 ま、いいけど。 俺は壁に手をつきながら歩く。 どこもおかしいところはない。 「でも見た目はそうでも、実は隠し扉があったりして」 いや、そんなことを考える意味がない。 「何で?」 仮にそんなものがあったとしても、オカマに対して証明する術がないだろ。 「……あいつはオカマで決まりなんだな……」 今の状況を打開するには、オカマを納得させないといけないんだ。 逆に言えば、オカマを納得させることが出来れば、どんな無理な方法も許される。
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