侵略

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友達は誰ひとりとして来ることはなかった。 僕は線路を歩いて家に帰ることにした。 踏切から線路内に入る。 学校から家までは歩いて約2時間。 「電車走って来い…」 ずっと願っていた。 が、その願いは叶わなかった。 電車は駅とは全く関係のないところに止まっていた。 電車は前部がめちゃくちゃになっていた。 まるで大きな斧に切り付けられたようだった。 僕は恐る恐る電車の横を進んでいった。 なるべく電車を見ないよう真っすぐ前だけを見ていた。 視界の端で見えた電車は前部を壊されただけで後ろは全く壊れていなかった。 その時電車の中でなにかが動いた気がした。 急いで電車のほうを見た。 なんと人が立っていたのだそれも1人ではない。 20人ほどが立っていた。 みなおなじ表情でこちらをみていた。 無表情 「うわーーー!!」 全速力でそこから逃げ去った。
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