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真相は教えない。
実際にはジョナサンにも、ゲームセンターがどんな場所なのか、いまひとつ理解できていない。
ただ、まだ幼い兄弟たちが、自分が送る写真で夢を見てくれている事が嬉しくて、声は出さずに肩を震わせ大笑い。
そうだ、あのときのジョナサンには、まだ笑顔があった。
『ジョナやん、どないしたん?
今日も元気ないやんけ~』
声を掛けてきたのは相部屋で職場の先輩“タケダ”だ。
いつも賑やかで職場でも同僚に人気があり、仕事もできる。
タケダは心優しい一面を持ち、誰もが異国から来たジョナサンとの相部屋を毛嫌いする中、自ら率先して相部屋を選んだ。
タケダはいつも声を掛けてくれる。
『お疲れさん!
これから一緒に飲みにいかへん?』
『おっ!ジョナやん、
風呂空いてたで!
はよ、入ってきぃ~や』
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