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『なんやようわからんけど、元気出るトコ連れてったるから、着替え!』
タケダは強引にジョナサンの手を引き、夜の繁華街へと繰り出した。
ドレスアップした女性に囲まれ、タケダは上機嫌。
しかしジョナサンに笑顔は無い。
『あんなぁジョナやん、このネーチャンと、エロい事してるって想像してみぃ』
笑顔というより、ニヤケさせるのが目的だったタケダだが、それでもジョナサンの表情は曇ったままだった。
『かなわんなぁ。
ホームシックかいな?
そんな顔しとったら
故郷の弟さんも心配で病気になんで』
翌日。
ジョナサンは愕然とする。
故郷から届いた手紙に、弟の一人が重い病にかかったと書かれていたのだ。
全身に冷たい汗をかき、ガタガタと震えだした。
『僕ノ…僕ノ セイ デス』
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