柚希と凛恋。

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「男なんか要らねぇ!」 「あのねぇ、さっきから男男ってなんな訳?そんなに女がいいかっ」 「んな訳ねぇだろ!」 「じゃあどんな訳よ!」 お互い一歩も譲らなかったのに、途端柚希の言葉が詰まった。 「そ、れは…」 「それは…?」 柚希は言いにくそうに目を泳がせている。 いつも憎々しいほど余裕綽々な柚希とは大違い。 「お前に、俺以外の男が近づくのが嫌で…つまり…」 え?それって…… 僅かに動揺して前を見ると、真っ直ぐに私を見つめる柚希と視線が合う。 「俺は凛恋が好きだ」 「!」 柚希が私を……好き…? 「あぁー、バカだ俺!言うつもり無かったのに!別に返事とかそういうの俺、期待してな…!?」 気付いたら、涙がポロポロと出てて柚希の目の前で大号泣だった。 「ご、ごめ…」 「なんで泣くんだよ」 「返事、する」 それだけ言って、私は柚希に抱き着いた。 「私も柚希が大好き。誰よりも」 「凛恋…」 ぎゅっと抱き締めると返してくれる温もりが嬉しくて…私達はいつまでも抱き合っていた。 .
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