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律「あ…ご…ごめん」
ゆっくりと、2人は離れた。
行人「い…いや~。こっちこそ…」
律「と、とにかく、帰ろう!!」
行人「う、うん!!」
お互い、顔を赤くしながら、帰ることにした。
律「……………」
行人「……………」
さっきまでは楽しく喋りながら歩いたが、今は無言。
律の心の心
「ヤバい…空気が重い!!なんとかして、空気を軽くしなきゃ!!」
律「あ!!あの!!」
行人「はっ!!はい!!」
律「え~と。ハンバーグたくさん作るから…」
ドキドキドキドキドキドキ
心臓が破裂するくらい、緊張している。
律「あたしと…」
行人「え?」
行人の心の声
「まっ…まさか…こく…」
律「みんなでまた食べよう!!」
行人「……え?」
予想外の言葉に目を点にする行人。
律「……………」
行人「……………」
律の心の声
「キャー!!何言ってんのあたし!!」
行人「あっはははは」
行人は笑ってた。
律「え?行人?」
行人「何言い出すと思えば…ハンバーグ…あっはははは」
律「もぅ!!そこまで笑う必要ないだろう!!」
行人「ごめんごめん」
律「もぅいい!!せっかく、おいしい洋食でも作ろうと思ったのにな~」
行人を置いて、スタスタと歩く律。
行人「あぁ!!ちょっと待って!!悪かったって!!」
律「ベーだ」
行人「はぁ…悪かった…」
観念したかのように、ため息をつく行人。
その姿を見た律。
律「行人…」
行人に近づく律。
行人「律…」
まさか…まさかの…キス!?
と思いきや…
ギュー!!
律は行人の頬を引っ張った。
行人「いたたたた!!」
律「キスするとでも思ったの!?このスケベ!!」
行人「す、すみません!!」
律「まぁ、許すか」
律は頬を引っ張るのを止めた。
行人「いててて」
律「さ、帰ろ」
行人「…やれやれ」
いつの間にか、朝日も出ていた。
今の2人を表すかのように。
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