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???Side
「おい!逃げろ!」
俺は思わず叫んだ。ヴァジュラが突然別の方向へ走り出した。その先にいたのは、銀に水色を足したような髪色をした少女。サクヤが気を引きつけようとバレットを放つが気にしていないらしく、少女の方へと走っていく。
俺は急いで駆け寄ろうとするが、距離がありすぎて追いつかない。
「クソッ・・・!」
間に合わないっ・・・!!
ガアァア!!!!
ヴァジュラの叫び声が轟いた。別行動をしていたソーマが、ヤツに斬りかかったようだ。少女は、ショックのためかその場に倒れている。
「サクヤ!そのまま後方支援を頼む!ソーマ、そこにいるお嬢さんを・・・あー・・・安全なところまで運べ!」
ソーマが俺を睨んだような気がしたが、遠かったからわからなかったと言うことにしよう。うん。
俺は神機を構えなおし、ヴァジュラに刃を叩き込む。ソーマの攻撃が致命傷になったのか、反応が鈍い。
頭部が部位破壊して、ヴァジュラは動かなくなった。
「ん。まぁ、何とかなったな。」
神機を捕食状態にして、ヴァジュラを喰らう。お、レアもんがあたった。
「それにしても、この子どうしてこんなところにいたのかしら?ここは随分前から、立ち入り禁止区域になっていたはずよ。」
「さあな。ソーマ、どう思う?」
「・・・知るか。」
ソーマは仏頂面でそう言った。
少女は、ソーマの肩に担がれている。完全に気を失っている。よく見ると、なかなかのべっぴんさんのようだ。
「もう少し優しく運んでやれないのかね?」
「そう言うならお前が運べ。」
もう一度、今度は近距離で睨まれた。視線が、痛い。
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