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再び、私が目を覚ますと、真っ白な天井が見えた。室内にいることはわかるけれど、ここはどこだろう。・・・あぁ、この言葉がすでに口癖のようになっている。起き上がると、背中に痛みを感じた。どうやら背中を打ったらしい。まったく気づかなかった。
辺りを見回すと、天井と同じ白い壁と、クリーム色のカーテンが目にはいった。おそらく病室だろう、これまで何度かお世話になったことがある。しかし、これまでお世話になったどの病室より、清潔感のある立派な病室だった。
どこかの施設だろうか?と考えを巡らせていると、病室のドアが開き、博士っぽい風貌をした男性と、黒い髪の男性が入ってきた。黒い髪の男性には見覚えがある。確か、廃墟の町でアラガミと戦っていた人の中にいたような気がする。
「やぁ。目が覚めたようだね。君名前は?贖罪の町にいたんだって?あんな危ないところなんではいったの?というか、あそこ立ち入り禁止区域なんだけど、もしかしてなんか知らないところから入ってきちゃった?」
「え、あ、えっと・・・。」
一気に質問されて、どれから答えればいいのかわからない。寝起きで頭もうまく回らないようだ。そんな固まっている私に助け舟を出してくれたのは、黒髪の男性だった。
「ペイラー博士、そんなに一気に質問されても答えられませんよ。」
「おおっと!悪かったね。びっくりしたかい?」
眼鏡をかけた男性・・・ペイラー博士は、楽しそうにくすくすと笑っている。絶対にわかってて、質問攻めしたのだろう。なんとなく腹がたった。
が、その気持ちはとりあえず忘れることにした。
「あの、助けていただきありがとうございます。私は響音リオン。あの町が立ち入り禁止区域とは知らず、勝手に進入してしまい、申し訳ありませんでした。」
「リオンちゃんね。私はペイラー・榊。こう見えても科学者だ。私の隣にいるのが、雨宮リンドウ君。彼はゴッドイーターだよ。」
「よろしくな、リオン。」
私はよろしくお願いしますと、小さく言いながらお辞儀をした。
「ところで、ゴッドイーターってなんですか?」
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