出会いのキロク

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 ペイラー博士が驚いたように私を見る。横にいる黒髪の男性・・・リンドウさんも、同じような表情で私を凝視している。私、何か聞いてはいけないことを聞いてしまったのだろうか? 「君、ゴッドイーター知らないの?」 「はい。まったく。」 「じゃあ、アラガミって知ってるかい?」 「さっきの大きなライオンみたいな生物のことでしょうか?」 「じゃあ何で贖罪の町にいたんだい?」 「旅をしていてなりゆきで。」  二人は顔を見合わせた。やはり、聞いてはいけないことを聞いたのだろう。二人の様子をじっと見ていると、今度はリンドウさんが質問してきた。 「じゃあ最後に・・・フェンリルって知っているかい?」 「?さっきのアラガミの名前ですか?」 「うーん・・・どうやら知らないようだね。リンドウ君。」 「記憶がないのか?」 「はい。」  私は、贖罪の町に行くまでの大まかな旅を話した。三年前、記憶を失ってから、自分を知っている人を探して旅をしていること。旅の合間に立ち寄った町で聞いたアラガミの話。アラガミと戦う人たちの話・・・それがゴッドイーターだと知ったのはたった今なのだが。念のため、彼女の話はしなかった。 「はぁ、随分長い旅をしてきたんだね。」 「はい。しかし、これまで立ち寄った町やスラムには、私を知っている人はいませんでした。記憶も戻らず、ただひたすら、旅をしていたと言うより、歩いていただけと言うほうが正しいかもしれません。」  二人は、うーんと唸って俯いている。話せることは全て話した。後は彼らの判断に任せるべきであろう。  ふと、私は素朴な疑問をしてみた。 「あの、今更で申し訳ないのですが・・・。」 「ん?ああ。どうかしたかい?」 「私、これからどうなるのでしょうか?」  
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