保健室。

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「わからない……です」 「あのね、どんな恋でもね、相手を駄目にしてしまうような恋なんて、ないと思うの」 岸浪先生は、ゆっくりと、諭す口調で話す。 薬師寺に似ていると思った。 私は膝の上に拳を作っていた。 「そんなの……ただの理想論じゃ……ないんですか」 声が震える。 気持ちが揺さぶられる。 しかし何故か、心地よい。
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