幼なじみの宿命

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「しっかしさー、榎本くんって ほんとかっこいいよねー」 昼休み、美亜が ジュースを飲みながら そして翔ちゃんを見ながら そう言った。 「え、美亜から見てもかっこいいの?」 「かっこいいよ~。顔は好きよ、顔は」 “顔は”に力が入りすぎだ。 “顔は”美亜好みだったか。 でもダメね。 美亜は完璧な人がタイプだから。 でもそっか。 そんなにかっこいいのか、 翔ちゃんは。 「栞はかっこいいって思わないの?こんなに身近にいて」 「う──ん…なんか… 身近すぎて分かんない」 「あー、幼稚園から一緒だったっけ?そりゃもう家族みたいなもんよね」 そうそう、家族なんだよ。 何かとすぐウチに来るし、 ウチの親と異常に仲良いし。 なんでかウチの親に 好かれてるんだよね。 「でもさ、ぶっちゃけ榎本くんより栞の方が頭イイよね? なんで高校まで一緒なの?」 「あー…それねぇ………」 このエピソードは 一生忘れないわ。 ………衝撃的すぎて。 .
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