~序~

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激しく降り注ぐ雨音の遥か前方から微かに車を引く音が聞こえた。 車の音はやがて大きくなり近寄る 「もし…おめーさん大丈夫かい」 初老の男が声をかけた 「すいません…急な雨に降られましてね 何処か雨宿り出来るところはござんせんか」 「あんた、あんまさんかい?目が見えねぇのに大変だ荷台に乗りな、もう少し先に行くと誰も居ない古寺がある そこで雨宿りするとええ」 男は手をとり荷台に乗せるとみのを被せ馬を進ませた。 「おじさん、ありがとう」 古寺に着くと荷台から降りお礼を言うとお堂の中へ
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