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「よう、かぐや」
後ろを向くと思ったとおりに、
眼鏡のいかにも優等生ぽい学ランの長身が立っていた。
「なんだお前か」
「なんだとはご挨拶だな。親友の俺様に向かってよぉ」
「メシにいくたびに財布を忘れるようなやつを
友達とは呼ばねぇんだよ」
こいつの名前は
鎌ケ谷 千
貧乏ではない・・・・・・はず。
まだ俺はこいつが勉強しているところを見たことがない。
「冷てぇなぁ。
世の中にゃ、金で買えない物もあるんだぜ」
「買える物は自分で買え」
「かぐやのケチ」
お前がいうな。
かぐやとはウチのこと。
つまりこの舞姫かぐやのことだ。
名前は女っぽいが、男だ。
「それより聞いたか」
「何を」
「そりゃもち、噂だよ」
「ああ、あの神様とか何とかだっけ。
鎌様。」
「そゆコト。」
「言葉から想像すると、この学校には神がいると」
「そのまんまな。
いるかもしれないな。
そして、それだけじゃない。」
「?」
「神だと思われていた生徒が刈られてる」
「刈られている?」
「つまり神を消そうとしているやつがいるんだ」
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