1章

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「おい暁ー!最後ぐらい学校、ちゃんと行こ~ぜ!」 起きた早々聞きなれた声が聞こえる。親友の馨だ 『うるせ~よ。そう言うのは毎日ちゃんと遅刻をせずに学校に行ってる奴のセリフだぞ』 気まぐれに起こしにくる馨とのいつものやりとりだ。 『あ~…学校だりい。んじゃ、行ってき…』 言いかけてやめた。 「お前んち、相変わらずだれも居ねぇな」 『気楽でいいぞ~』 急ぎながら玄関で靴を履くときに頭に浮かんだ 『昔は毎日、行ってくるって言ってたんだけどな』 耳には大量のピアス 金に近い髪を逆立ていじりながら卒業式の為に学校へ向かう 『今日でだるい学校生活も終わる…』
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