魔と神と人

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身体の違和感と同時に先程から感じる視線。 こんな世界に住んでるだけに気配や視線に敏感にはなったが…視線だけ感じるのは初めてだ、いい加減鬱陶しい。 「…解るか?」 視られているという事は会話も聴かれている可能性が高い。 漠然とした質問だが気付いていれば何かしら答えが返ってくるだろう。 「…多分、同族かな?」 言い終わると同時に腰からハンドガンを取り出し、寝室の扉目掛けて発砲した。 響く爆音と反動でしなる凛々の腕 すぐに弾が扉に当たる音が聞こえると思ったが…その音が鳴る気配は無い。 目を凝らすと弾は綺麗に空中で静止しており、その場で地面へと空しい音をたて落ちた。 「…やっぱり貴様ははぐれ者だぁ!こうも容易く禁忌を犯すとはな!ひゃはは!」 耳障りな笑い声を出しながら現れたのは黒のローブを来た"神"だった。見た目は人と変わりないが直感的に解る。 押し付けられるような圧迫感に奴の纏う異質な空気…背筋にはうっすら汗が滲んで来た。 「やれやれ、面倒な奴に見つかったなー…それで?どうするの?」 ハンドガンを向けたまま凛々は変わらぬ口調で言葉を紡ぐ。 俺も自分の身は守れる様に背の燕を掴み腰を落とす…が、正直何か起きても対処出来る自信が無い。 ハッタリだがポーカーフェイスを決め込んでやれば多少は効果あるだろう、小物臭プンプンだし。
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