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「…君、面白い!あの場面で堂々とあんな事言うなんて思わなかったー♪」
何故かわからんがコイツは上機嫌だ。
―…あのまま闘いへ発展していたであろうものなら、ほぼ確実に俺は死んでいた。
基本となる強さが足りない、場数も踏んでないから経験だって全く足りない。
刃物はといえば包丁を握った事がある程度だ。
コイツの闘いに巻き込まれて死ぬ前に何とか身を守る術を身に付けなければ…。
「君、名前は?」
「あ……?…俺は……」
唐突に聞かれすぐに答えようとするが、自分の名前がわからない。
コイツの名前は"凛々"
奴の名前は"イヴ"
ならば俺にも何か名前があるはず…。
長年名前を呼ばれて居ない為に忘れたのか、記憶にぽっかりと穴が空いた様に思い出せない。
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