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完全に考えがまとまったわけでは無いが、"神"なんて大それた名前の奴が関係しているとなると興味をそそられる。
「えっと…とりあえず護身用に武器選んで」
そう言いながら凛々はおもむろに鏡を取り出した。
「何でもあるから好きなの選んでね。…ほら、ひのきのぼうもあるしポジトロンライフルでしょ?後…RPG-」
「まずその物騒な物を全てしまえ」
ひょいひょいと鏡から出した武器を広げて行く馬鹿に鋭く突っ込む。
暴発でもしたらたまったもんじゃない。
「でも危険だし武器が無いと……」
不安げな表情でこちらを見るその様子から心配している事が伺える。
「……ならこれで良いよ、これ」
鏡の中に手を突っ込み適当に取り出したそれは初めて見る武器だった。
鉄の柄の両端に刃が付いた……槍か?薙刀か?
「燕……君、それ使えるの?」
「燕?可愛い名前の武器だな、これ。まぁ大丈夫だよ多分」
重さと握り心地や振った感触などを確かめながら適当な返事を返す。
元々闘う事は余り好きじゃない、平和主義者なんだ。
燕を壁に立て掛けると凛々はフード付きの黒ローブを差し出してきた。
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