はじめに…

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今あたしは温かい温かい腕の中にいる。 柔らかい柔らかい優しさに包まれている。 「シン,もう起きなアカンよ」 寝る時と酔った時だけは甘えん坊なシンを朝ご飯の準備をしながら起こす。 ずっと忘れてた温かい気持ち。 あの日,もうあたしにはこんな日が訪れるとは思ってなかった。 誰にも越えられないハードルがあったから。伝えられない消えない想いがあったから。
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