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「…美味いな」
「そう?よかった」
リエルが持ってきたスープを一口二口、口に運んだところで青年がそう感想をもらした。
「ところでまだ名前聞いてなかったな」
一度スプーンを置いた青年にリエルもそういえばと思い出す。
少なくとも怪我が癒えるまではいてもらうつもりだったので、お互いに名前を知らないと不便だろう。
そう思い、リエルは口を開いた。
「私はリエル。リエル・ルシファイト」
「俺はレイド・スティングだ」
すぐにそう返してきた青年、レイドの名を覚えるように一度呟いて頷く。
「うん。レイドね。短い間だろうけど、よろしくね」
そう手を伸ばしていえば少し躊躇ったあと、握り返された。
少し馴れ馴れしいかと思っていたので、握り返してくれたのが嬉しかった。
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