152人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ、俺は『光の使徒』の一員だった。村を襲ったシェダルもな」
「何で村は襲われたの?あいつはレイドが宝珠の欠片を盗んだって言ってたけど、レイドは何で?」
起こってしまったことを責めるつもりはない。ただ気になった。
これから行動を共にする以上、知っておきたかった。
「村が襲われたのは、俺がいたからだ。シェダルはこれを取り戻しに来たんだろうからな」
そう言いレイドがどこからか透き通った欠片を取り出した。
「綺麗だね」
「宝珠の一つ、『光』の宝珠の欠片だ」
「これが…宝珠…」
実物を見るのは初めてだった。
リエルが今まで宝珠を見たのは、両親が帰ってきた時に見せてもらった写真や、街の博物館などに飾られているレプリカ、似せて作られたアクセサリーなど。
「本当に綺麗。全部集めたら、見てるだけでも価値がありそうだよね。願い事がなくても、みんな欲しがるかもね。ねぇレイドはどつしてこれを盗んだの?」
「これを一ヶ所に集めたら駄目なんだ。まして、あいつの手に渡すわけにはいかない」
「どうして?」
レイドの言ったことに首を傾げる。
最初のコメントを投稿しよう!