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「ねぇ、どうして集めたらいけないの?全部集めないと願い叶わないんでしょ?」
「それは…今は言えない」
「レイド?」
何処か苦しげに言って黙ってしまったレイドに少し心配になる。
「傷が痛むの?」
「いや、そうじゃない。ただ…」
「…聞いておいて何だけど、やっぱ話さなくてもいいよ」
「気になってるんじゃないのか?」
「そうだけど、今はいいや。その代わり、いつかは話してね。話してもいいって思った時まで待ってるから」
そう言い、リエルは大きく伸びをした。
そろそろ休まなければ、明日が辛いだろう。
「さてと、レイド先に休んでいいよ。途中まで私が火の番してるから」
「いいのか?」
「うん」
「わかった。三時間くらいしたら起こしてくれ」
レイドはそう言い、宝珠の欠片をしまうと、地面に横になった。
それを確認して、リエルはワールドマップを広げた。
「えっと、リオーラ村の次に近いのは」
呟いて、マップを辿っていく。
(アウルツフォンネか。でも)
マップでみたところ、少し大きめの都市らしい。
行く道も街道を通っていけ、危険は魔物だけ気を付けていればない。
ただ問題はリオーラ村から少し距離があるということだった。
(歩いて移動して三日くらいかな?)
そうなると、やはりリオーラ村できちんと休息を取りたかった。
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